ねぇ、そういえば、今年度も夏は来なかったから私は人間になれなかったよ。フィルムカメラのファインダー越しに見る花火のような、そんな幸せの在り方について考えることは出来なかった。
きっとその代わりの放蕩だろう。貴方も、私も。
ゆらゆら
ゆらゆら
ゆらゆら
ゆらゆら
ゆらゆら
ゆらゆら
ゆらゆら
ゆらゆら
どれだけ貴方が出来損ないの人間だったとしても、貴方の弾くギターには貴方の心が籠ってた。いつも泣いているようだった。
そういえば、今夜は一段と冷え込んでいるのね。
あなたの音に包まれていて気付けなかった。